2006.01.08 福岡市東区和白
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 干潟では、波で砂がかき混ぜられて、風紋と呼ばれる波模様が出来ます。波模様が深く広いほど干潟の砂泥がよく撹拌されているということになり、干潟の状態が良いと言えます。

 人工島の建設で海水の交換が悪くなり波が弱まった結果、和白干潟の風紋もあまり見られなくなってきました。
 また、砂より細かな粘土が蓄積し、干潟が固く締まってきているようです。干潟が固くなるということは、砂泥の中に生息する底生生物にとって住みにくい環境になるということ。その結果、それらの底生生物をエサにしている渡り鳥の数も減ることになります。
 干潟のような環境では、さまざまな生き物たちが食物連鎖の輪の中で、お互いに補完し合い、バランス良く生態系を維持しており、一箇所に人間が手を加えることで、思わぬところに多くの影響が出てしまいます。

 げに罪深きは「人工島」・・・です。